犬は虫歯にならない?!その理由と虫歯より気をつけたい歯の病気

犬を飼いはじめて疑問に思うことの一つに犬の歯磨きがあるのではないでしょうか?私たち毎日歯を磨くのに対して、犬の歯を毎日磨いている人はあまり多くありません。

犬は虫歯にならない。というのは本当なのでしょうか?!今回は犬の歯の病気について詳しくご紹介していきます。

犬は虫歯にならない!は本当か?!

結論から言いますと、犬も虫歯にはなります。ただ犬は虫歯になりにくい口内環境の為、虫歯になる確率はかなり少ないです。このことから、犬は虫歯にならない。と認識されている方が多いようです。誤解のないように言うとすれば、100%虫歯にならない訳ではないが、極めて虫歯になる確率は低い。といったところでしょうか。

よく犬の歯が黒っぽくなっていたり、歯茎が腫れて『虫歯になった!』と勘違いされる方も多いですが、この場合ほとんどが虫歯ではなく歯石や歯肉炎が原因です。

犬が虫歯になりにくい理由

犬が虫歯になりにくいのは先ほど説明しましたが、なぜ犬は虫歯になりにくいのでしょうか。理由は大きく3つあります。

①犬の歯は尖った形で隙間が大きくあいている

まず人間の歯は密集し隙間が無いのに対して、犬は尖った形の歯で隙間があいています。虫歯は歯と歯の間に歯垢が付着することでなることが多いので、隙間が大きく尖った犬の歯には歯垢が付きにくい為虫歯になる確率が下がります。犬の歯も奥歯は平らになっているので、虫歯になるとすれば奥歯の可能性が高いです。

②犬と人間では唾液の成分が大きく違う

人間の口内の唾液は弱酸性(pH6.5〜7.0)なのに対して、犬の唾液はアルカリ性(pH8.5〜9.0)です。虫歯は口内の酸性環境のもと、虫歯菌が口内で炭水化物(糖質)を発酵させて酸を作り、それが歯の表面の組織を壊して虫歯となります。犬の場合は口内がアルカリ性なので、虫歯菌が繁殖しづらい環境です。

③犬は口内で糖分を作り出さない

人間は唾液の中に、デンプンを分解して糖分を作り出すアミラーゼがありますが、犬の唾液にはアミラーゼが含まれていない為、糖分を作り出すことがありません。その為虫歯菌のエサとなる成分が少なく虫歯になりにくとされています。

上記3つの理由が大きく関係し、犬はとても虫歯になりにくい特徴があります。ただ、常に人間と同じような食事を与えていたり、甘いお菓子をたくさんあげていると犬でも虫歯になる可能性が高くなりますので、食事には十分気をつける必要があります。

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虫歯よりきをつけたい病気

犬が虫歯になりにくいことで安心した方も多いと思いますが、歯の病気は虫歯だけではありません。犬は虫歯よりも気をつけるべき病気があります。それは歯周病(歯周炎)です。

歯周病とは、歯垢に含まれる細菌によって歯の周り(歯茎など)に炎症が生じる病気です。歯周病になると下記のような症状が見られます。

・歯茎が赤くなる

・口臭がきつくなる

・歯がぐらつく

・硬い物を噛めなくなる(ドライフードを嫌がる)

犬は痛みに鈍感なところがあり、かなり症状が進行してからでないと気づかないこともありますので、日頃から口の中もチェックしてあげることが必要です。初期の状態であれば炎症を抑える薬などで治療をすることができますが、発見が遅くなると全身麻酔をして抜歯などの治療をすることになります。愛犬の負担を減らす為にも、日頃のスキンシップも兼ねて犬に異変が無いか細かく確認してあげましょう!

以上犬の歯の病気についてまとめました。普段歯の中までは見ていない方も多いと思うので、これを機に犬の口の中も気にしていただけると嬉しいです。